狂犬病予防注射について
飼い犬の市町村への登録と、毎年1回の狂犬病ワクチン接種が義務づけられています。
①狂犬病予防の注射を受ける。
②市役所に報告し、済票を発行してもらう。(初回の注射の場合は登録をして鑑札も発行してもらいます。)
登録番号が記載されており、 その個体特有の番号になります。
基本的には生涯、番号は変わらないため、 首輪につけていると迷子札のかわりにもなります。
その年度の注射が終わり、 市に報告されている証となります。
毎年、新しいバッジに変わります。
市役所の犬の係(新居浜市であれば、 環境保全課 TEL 65-1512)に連絡してください。
住所が変わった旨を市役所の犬の係に連絡すればオッケーです。
引っ越し先の市役所の犬の係に、鑑札を持って行ってください。
そこで住所変更の手続きをすることで、新しい鑑札と交換してもらえます。
鑑札を無くしてしまった場合は、引っ越し先の市役所で新しく発行を受けて下さい。
狂犬病について
病原体:
ラブドウイルス科リッサウイルス属の狂犬病ウイルス
感染:
狂犬病ウイルスの伝播は発症動物の咬傷により起こる。
対象動物は、ほ乳類全部である。
ウイルスは神経末端に結合し神経軸策内を上向し脳に達する。
脳で増殖すると同時に、ウイルスは中枢から神経を下向し、副腎皮質、膵臓、唾液腺などの多くの組織に到達する。
特に唾液腺に到達したウイルスは、粘膜細胞で増殖し細胞膜から腔内に放出され、唾液中に多量のウイルスが含まれるようになる。
咬傷により、唾液とともにウイルスが新たな動物の体内に入ることで伝播する。
疫学:
日本では1957年以降、発生は見られていないが、
隣国の韓国をはじめ、中国、ロシア、北朝鮮も狂犬病の発生国であり、日本は狂犬病に囲まれている状態である。
特に、流行国の中国では年間2000人の狂犬病患者が出ている。
狂犬病清浄国は、英国、アイルランド、アイスランド、ノルウェー、スウェーデン、台湾(2013年7月除外)、オーストラリア、ニュージーランド、フィジー諸島、ハワイ諸島、グアムである。(2011年現在)
犬の症状:
潜伏期間は2週間から2ヶ月と言われている。
発症後の病型は狂躁型と麻痺型に分類されるが、中間的な病型も多い。
犬では狂躁型が75%を占める。
いずれの型であっても、前駆期、狂躁期、麻痺期と推移し、100%死亡する。
その期間は、ほとんどの犬で10日以内である。
【前駆期】
元気食欲の低下、ならびに臆病になったり、きつくなったりと、行動や性格の変化がみられる。
【狂躁期】
犬は落ち着きを失い、無目的に走り回ったりする。
喉頭筋の麻痺によりかすれ声となり、大きな声で吠える。
舌麻痺や下顎麻痺などから嚥下障害が起こり、うまく水が飲めなくなる。
恐水症状や流涎症状は通常見られない。
また、認知能の障害のためか、目の前のものに何でも理由なくかみつく行動が見られ、大変危険である。
【麻痺期】
横臥状態となり咬むことをやめる。この時期に流涎が見られることもある。
やがて呼吸麻痺により死亡する。
猫の症状:
潜伏期間は2~3週間と言われている。
犬と同じく、発症後の病型は狂躁型と麻痺型に分類され、
前駆期、狂躁期、麻痺期と推移し、平均8日で100%死亡する。
猫では90%が狂躁型と言われ、威嚇なしに急に飛びかかって引っかいたり咬みついたりするので、大変危険である。
ただし、猫間でウイルスを保持することはない。
【前駆期】
物陰に隠れるようになる他、異常な愛情表現をするようになると言われている。
【狂躁期】
非常に攻撃的になり、人や他の動物を襲うようになる。
発熱のため、鼻鏡や口唇などの紅潮が見られ、流涎や瞳孔拡大も認められる。
【麻痺期】
流涎が増加し、麻痺が後躯から上向性に進行する。
やがて呼吸不全により死亡する。